2021年最新版「サウナが健康に良い6つの理由」論文が示す正確な情報はこれだ!!コロナウイルス感染リスクは0ではない

この記事はこんな人におすすめ

  • サウナで健康になれるのかどうか知りたい
  • サウナと健康に関して正確な情報が欲しい
  • サウナと健康の最新の研究結果を知りたい

 

世の中にあふれるサウナに関する情報…代謝改善?体重減少?高血圧改善?老化防止??皮膚の若返り???免疫機能の改善???睡眠の質向上???リラックス効果???

根拠が乏しく、つらつら事象だけ書いてるサイトも多い昨今…

 

まるくん
どれがホントで、ウソなのかわからないよ…

 

そんな悩みを抱えたあなたに!!最新の論文から読み解いた、

「サウナと健康の関係性」についての正確な情報をお届けします。

 

 

サウナに入ると健康になるのは本当??

サウナが人体に及ぼす影響についてはこれまで多くの科学者により研究されてきており、健康なるような良い結果を示す論文も多数確認できます。

結論から言うと、人はサウナに入ることで良い影響を受けることが期待できます。

つまりは、健康になれるということです。

サウナの効果をざっくりとまとめると以下のようになります。

サウナの効果

・高血圧の改善、心血管疾患のリスク低減

・ストレス解消

・抗酸化作用の強化

・免疫機能の向上

・認知症・アルツハイマー病のリスク低減

・病気の予防(脳卒中、呼吸器疾患、うつ病、スキンケア)

もちろんサウナは万病に効く薬でもありません。一度、もしくは習慣的に利用したからと言って、本記事で紹介したような効果・効能が必ずしも発現するとは限りません。

しかしながら、サウナに入ることで効果が表れる可能性があるということは実験によって証明されています

ではさっそく、サウナにどのような健康パワーが期待できるのか順番にご紹介していきたいと思います。

 

サウナで高血圧改善、心血管疾患のリスク低減

サウナと血圧系の病気の関係性は多くの論文で取り上げられており、サウナは心血管疾患の予防において効果的なメゾッドであることが示唆されてきています。

※心血管疾患とは:心臓・血管など循環器における疾患のこと。不整脈などの心臓病、動脈硬化といった病気が挙げられます。

 

サウナによる効能の1つに、血圧の低下があります。

サウナという高温環境にさらされることで、血管が大きく拡張します。そもそも高血圧に対する処方薬として血管拡張薬という薬がありますから、サウナは高血圧症に対して効果ありと言えます。

 

でもそれはサウナに入ったときに限った一時的な効能です。

それでは、長期的にサウナに入ることで恒常的な血圧低下の作用はあるのでしょうか?

実は「24年間サウナを利用した1,621人の追跡研究」がこれまでに行われています。

結論から言うと、恒常的な血圧低下作用が見られました

 

研究内容にフォーカス

研究:

Sauna Bathing and Incident Hypertension: A Prospective Cohort Study. American Journal of Hypertension. F. Zaccardi et al. 2017.

対象:

東フィンランド在住の1,621人の男性(高血圧症に罹っていない、お酒・タバコあり)

方法:

①毎週のサウナについて、期間・温度に基づいた自己記入式の質問票によって評価。質問票は、検査時に経験豊富な看護師によってチェック。

②血圧を午前8時から午前10時の間に測定。血液採取。体重・身長測定。心電図測定。最大酸素摂取量(VO2max)の測定。高血圧の定義は、収縮期血圧(SBP)> 140 mm Hg、拡張期血圧> 90 mm Hg、および医師の判断。

③Stata version 14.1 による統計分析

結果:

週1回のサウナを報告した参加者と比較して、2〜3回および4〜7回を報告した参加者の高血圧発症のハザード比はそれぞれ0.76(95%信頼区間:0.57–1.02)および0.54(0.32–0.91)

→ブドウ糖、クレアチニン、アルコール消費量、心拍数、高血圧の家族歴、社会経済的地位、および心肺フィットネスといった諸々の数値を細かく再設定して分析すると、、

それぞれ0.83(95%信頼区間:0.59–1.18)および0.53(0.28–0.98)となりました。

ハザード比、95%信頼区間についてはこちらが参考になるかと思います結果の見方について~ハザード比・95%信頼区間・P値 - 【薬局薬剤師の記録的巻物】 (hatenablog.com)

 

ハザード比が1以下であり、95%信頼区間も1を下回っていることから、

サウナによって高血圧のリスクが低下している

と言えます。

数値にして、週1回のサウナを報告した参加者と比較して、2〜3回および4〜7回を報告した参加者は、れぞれ17~24%および46~47%高血圧のリスクが低下しているという結果となりました。

そのメカニズムとして、筆者らは以下のような考察をしています。

①サウナが血管内皮機能を改善するため

(補足:血管壁が柔軟になり、血圧調整機能が向上する)

※血管内皮機能とは、血管を形成する管の細胞(血管内皮細胞)が担う機能のことです。血管の硬さ・やわらかさの調整、血管壁への炎症細胞の接着、血管透過性、凝固・線溶系の調節といった機能を発揮します。(サウナがこれらの機能改善に効果的という論文はRepeated Sauna Treatment Improves Vascular Endothelial and Cardiac Function in Patients With Chronic Heart Failure. J Am Coll Cardiol. Takashi Kihara, et al. 2002)

②サウナの温冷交代浴が自律神経系に良い影響を及ぼすため。

(補足:自律神経は交感神経と副交感神経の2種あり、それらの切り替えが血圧と相関しているため、自律神経系が強化されると血圧も整う)

③サウナ中に心拍数が毎分100~150拍まで上昇し、血管拡張作用が増大するため。これらは低強度および中強度の運動トレーニングを行った効果と同じである。

↓↓

総合して、サウナの効果と高血圧のリスクとが逆相関を示すということが示唆されています。

ならびに、サウナは心臓病などの心血管疾患の予防にも効果的である可能性が示されています。

当論文以外にも、サウナと心血管機能の関係性については研究が比較的盛んにおこなわれているジャンルであり、その効果についても同様の利点があることが示されてきています。

 

参考

2020年最新の論文でも触れられています。Endocrine effects of sauna bath. Current Opinion in Endocrine and Metabolic Research. T. Huhtaniemi et al.2020

その他にも複数あることから信ぴょう性はかなり大きいことがわかっていただけると思います。

The Finnish sauna bath and its use in patients with cardiovascular disease. J Cardiopulm Rehabil. 2000.

uurila OJ . The sauna and the heart. J Intern Med. 1992.

レビュー記事 Hannuksela ML , Ellahham S . Benefits and risks of sauna bathing. Am J Med. 2001.

 

以上、サウナには高血圧ならびに関連する心臓病等の心血管疾患を予防する作用があることがわかりました。

ちょっと血圧が高めだなぁ、という方はサウナで一息つく習慣を身に着けられてはいかがでしょうか。

既に高血圧症がいくところまでいってしまっている方は必ず医師との相談の元、サウナを利用されてくださいね。

 

サウナでストレス解消!ととのう状態・ダイエット効果は?

サウナであちあちになった後、水風呂に入って、外気のもとボーっとしていたらどこか幸福な気持ちになりますよね…

いわゆる「ととのう」ってやつですね。

これに関して研究により裏付けされているので、ご紹介したいと思います。

サウナで「ととのった」状態の元

サウナでは幸せを感じるホルモンがたくさん出ます!

サウナで熱を感じて汗がダラダラ出ている間に、脳内では様々な物質が分泌されています。

それらの中にβ-エンドルフィンというストレスホルモンがあります。

(Endocrine effects of sauna bath. Current Opinion in Endocrine and Metabolic Research. T. Huhtaniemi et al.2020)

これは幸福感を感じさせるホルモンです。

つまり、サウナでハイになれるってことです

 

他には、ドーパミン、セロトニンもあります。

(Accelerated muscle contractility and decreased muscle steadiness following sauna recovery do not induce greater neuromuscular fatigability during sustained submaximal contractions. Human Movement Science. MargaritaCernych et al)

ドーパミンはやる気を感じさせるホルモンです。

セロトニンはエンドルフィンと同じく幸せを感じさせるホルモンです。

 

さらにはサウナで汗をかくことでオキシトシンというホルモンも作られます。

(Intermittent drinking, oxytocin and human health. Medical Hypotheses. L. Pruimboom et al.)

オキシトシンも同様に幸せホルモンといわれています

 

メモ

β-エンドルフィンって?

脳内で働く神経伝達物質の一種で、鎮痛効果や気分の高揚、幸福感などが得られるため脳内麻薬とも呼ばれます。エンドルフィンにはアルファ(α)・ベータ(β)・ガンマ(γ)の3つがあり、β-エンドルフィンはその中でも苦痛を取り除くときに最も多く分泌されます。マラソンなどで苦しい状態が一定時間以上続くと、脳内でそのストレスを軽減するためにβ-エンドルフィンが分泌されます。そしてそのままいくと、快感や陶酔感を覚える「ランナーズ・ハイ」と呼ばれる現象にまで到達することはよく知られています。またβ-エンドルフィンはおいしいものを食べたときなどにも分泌されます。

ドーパミンって?

快感、やる気、学習能力、運動機能や記憶力といった働きを司る神経伝達物質の1種です。物事に取り組んでドーパミンが分泌されると、脳に快感が与えられます。さらなる快感への欲求が意欲へとつながります。これが「やる気」です。このようなプロセスを経るため報酬系の物質とも呼ばれています。また、集中力の向上も期待でき、ポジティブシンキングの源でもあります。

セロトニンって?

セロトニンは精神の安定化や直観力の向上に寄与する物質です。セロトニンが不足すると、慢性的にストレスを感じたり、意欲の低下、協調性が低まったり、果てにはうつ病の発症まで起こりえます。日光を浴びることでも分泌されるので、テレワークが主流とは言えど毎日日光を浴びることが大切です。

オキシトシンって?

オキシトシンは幸福感や記憶力の向上に寄与したり、ストレスの緩和、温和な感情をもたらすなどの効果がある物質です。人とのスキンシップ、ペットとのふれあい、柔らかいものをなでる、そういった心地いい「接触」によってセロトニンは分泌されます。

これらの幸福を感じるホルモンのおかげでサウナ後のさっぱり「ととのった」状態が生まれていると考えられています。

ストレスには効果抜群ですね。

サウナにダイエット効果は無し!運動をしましょう

サウナと減量についてフォーカスを当てた研究例はありません。

サウナによって汗をかくことで、抜けた水分に相当する体重が落ちることは考えられます(0.5~1KG)

しかしながら、脂肪の燃焼のためには有酸素運動による脂肪→エネルギーへの変換が必要不可欠です

実はサウナの消費カロリーって、ジョギングの10分の1にも満たないんです

こう聞くとダイエット目的でサウナに通うのは馬鹿らしく思えてきますよね。

もちろん、サウナの温熱効果により代謝が向上することはメリットかもしれません。

ほかにも本記事で紹介しているような健康効果が期待できるので、

メインで運動を行い、サウナは趣味・ダイエットと健康の補助感覚で運用されることをオススメします。

 

サウナで抗酸化作用の活性化

まず抗酸化という言葉について、簡単に。

 

まるくん
酸化ってなんなの???

そう思われる方が多いかもしれません。しかし呼吸によって酸素を取り入れている私たちにとって、「酸化」という生化学的反応かなり身近なものなのです。私たちの身体は日々酸化して錆びていっているといっても過言ではありません。

酸化について語ってもしょうがないので割愛します。参考としてどうぞ体は日々“錆び”ています!「活性酸素と老化の関係」 | サントリー健康情報レポート (suntory.co.jp)

要は身体にとって良くない反応と思っていただければ。

 

まるくん
呼吸するだけで酸化のリスクが高まるなら、もうおしまいじゃないか!!

そうではないんですね。

私たちの身体には、そういった常々の酸化への対抗策として、抗酸化作用を備えています。

その抗酸化作用がサウナによって強められ、さまざまな酸化ストレス要因に対する抵抗力の向上へとつながることが示唆されているのです

 

ベラルーシの大学でアスリートとサウナに関する研究が行われました。

アスリートは運動に伴う酸素摂取量が多く、強い酸化負荷にさらされているために、サウナの抗酸化作用の研究にはもってこいの人選でした。

研究内容にフォーカス

研究:

Sauna effect on blood oxygen transport and prooxidant-antioxidant balance in athletes. Viktor Zinchuk et al. Department of Physiology. 2012.

対象:

男性アスリート16名。年齢幅は19~25。

方法:

①5か月間にわたり週1回のサウナ。体温測定。血液採取。

②マイクロガスアナライザーによる測定:酸素分圧、酸素含有量、酸素飽和度、ヘモグロビンおよびメテモグロビンレベル、血中酸素容量および酸塩基平衡(pH)、静脈二酸化炭素圧、重炭酸塩の濃度、二酸化炭素の濃度、ABE、SBE、SBC

③光度計による脂質過酸化測定

④抗酸化活性の測定:ヘキサン抽出物の蛍光強度により評価(αトコフェロール)

⑤カタラーゼ活性の測定:過酸化水素の分解速度測定により評価

⑥一酸化窒素(NO)の生成度測定:血漿中の代謝物である硝酸塩と亜硝酸塩の濃度にり評価(Griess試薬、540nm)

⑦データ解析:Statisticaソフトウェア、シャピロ-ウィルク検定

 

この研究では、サウナ中は体温が上昇して過呼吸状態になってしまい、一時的に血中のpHがアルカリ側にシフトして酸素供給量が増加することがわかりました。

それにより、酸化の原因となる人体に有害な活性酸素の生成量も増加します。酸化反応の1種である脂質過酸化も多く発生します。すなわち、サウナ中およびサウナ直後は強い酸化ストレスにさらされていることになります。

しかし、サウナの後の測定では、酸化反応と、酸化を抑える抗酸化反応のバランスが正常化したことを確認しました。つまりは、身体の酸化ストレス反応に対する適応能力の増加が認められました

サウナにより、脂質の酸化が生じたときに発生する8-エピプロスタグランジンF2αの濃度も低下、すなわち酸化ストレスに対する保護効果があることもわかっています( McCarty MF et al. Regular thermal therapy may promote insulin sensitivity while boosting expression of endothelial nitric oxide synthase – effects comparable to those of exercise training. Med
Hypotheses. 2009)

また、本研究により、サウナがmRNA活性を高め、血管内皮におけるNO合成酵素タンパク質の発現を増加させることを示しました。これにより、サウナがNOの増加に寄与することがわかりますNOは抗酸化力のある物質です。スポーツ選手がトレーニング後に良く摂取していますね。(NOは血中酸素のヘモグロビンを介した輸送システムにも作用しますが、難しい内容なのでパスです…)

以上より、サウナには身体の抗酸化作用を向上させるのではないか、という可能性が示されました。

 

直近2020年の研究ではトレーニングを継続的に行っている人とそうでない人を比較してサウナの抗酸化作用を調査しています(THE INFLUENCE OF FINNISH SAUNA TREATMENTS ON THE CONCENTRATIONS OF NITRIC OXIDE,3-NITROTYROSINE AND SELECTED MARKERS OF OXIDATIVE STATUS IN TRAINING AND NON-TRAINING MEN. 2020.)

この研究においても、NOの生成に着目して、サウナは酸化/抗酸化バランスの改善に貢献する、と結論付けられています。また、トレーニングを継続的に行っている人のほうが効果が大きいようです。

サウナの健康効果、計り知れませんね…

 

サウナで免疫力活性化

サウナによる免疫力活性化には①ヒートショックプロテインの増加、②免疫細胞の増加があげられます。

残念ながら、サウナによって恒常的な免疫力向上ができた!!という内容の論文はございません。

それもそのはず、ヒートショックプロテインは熱刺激を受けて生成される物質であり、運動中など、現在進行形で熱刺激を受けてます!というときにしか作られません。また免疫細胞も増加しすぎたらえらいことになりますし…

 

運動によってヒートショックプロテインが生成されることは知られていますが、サウナといった受動的に熱を受ける条件下でもヒートショックプロテインは生成されることが研究されています(Heat Stress and Cardiovascular, Hormonal, and Heat Shock Proteins in Humans. 2012. )

ヒートショックプロテインは免疫系を刺激して活性化させます

しかしながら、運動時に生成される量と比べ、サウナなどの受動的に熱を受ける環境では少量になると書かれています。一時的な作用に限られるようですね。

ヒートショックプロテインの詳しい作用について知りたい方は次の論文を読んでみてください。私には専門外すぎてさっぱりでした(Identification of Stimulating and Inhibitory Epitopes within the Heat Shock Protein 70 Molecule That Modulate Cytokine Production and Maturation of Dendritic Cells. 2005)

 

2012年のペーパーでも、繰り返しのサウナ利用が免疫力向上に寄与する可能性があることに言及しています(Repeated Low-Temperature Sauna Therapy Improves Cardiac and Exercise Capacity as well as Immune Competence in Patients with Heart Failure)

サウナ利用により、NKキラー細胞やリンパ球といった免疫細胞が増加したとのことです。

 

また、2013年の論文ではアスリートとそうでない人を対象に、サウナによる免疫細胞の増加を見ていますが、アスリートではサウナ後、有意に免疫細胞が増加しましたが、アスリートではない人たちにおいては差が小さく、サウナが有効とは言い切れない結果となりました(Effect of a Single Finnish Sauna Session on White Blood Cell Profile and Cortisol Levels in Athletes and Non-Athletes. 2013)

知見に乏しく、少ない結果も効果的ではないため、一般人にとってサウナによる免疫力向上効果は小さいと思われます。

抗酸化作用に期待しましょう!!

 

サウナで認知症・アルツハイマー病のリスク低減

フィンランド在住の42~60歳の男性2,315人を対象にした研究において、

サウナの利用により

認知症になる確率が64%低下

アルツハイマー病になる可能性が65%低下

研究内容にフォーカス

・研究期間18.1~22.6年にわたる長期的で大規模なもの

(途中で亡くなられた方もいる)

・煙草も酒も吸って良し飲んで良しの自由な環境

・サウナ利用は申告制

→週1回:601人、週2~3回:1513人、週4~7回:200人

結果として、

認知症になった人は

週1回:59人(10%)、週2~3回:137人(9%)、週4~7回:8人(4%)

アルツハイマー病になった人は

週1回:34人(6%)、週2~3回:84人(6%)、週4~7回:5人(3%)

 

これをもとに、年齢・アルコール摂取量・BMI・血圧・喫煙の度合い・2型糖尿病かどうか、心筋梗塞の有無、安静時心拍数、LDL-C(動脈硬化の指標となる悪玉コレステロール)を考慮して解析をしました。

すると、、週1回に対して、週4〜7回のサウナ利用者は

認知症になる確率が66%減(HR0.34、P=0.004)

アルツハイマー病になる確率が65%減(HR0.35、P=0.029)

という結果になりました。

さらに詳しく

なぜこうなったのでしょう?

論文の著者はこのように述べています

「認知症の病因は完全には解明されていないものの、心血管機能の障害、炎症、酸化ストレスがその病因の主な原因と推測されている。定期的なサウナ入浴は血管内皮機能の改善と関連しており、炎症の軽減にもつながるため、私たちの結果は生物学的にもっともらしいものである」

※血管内皮機能とは、血管を形成する管の細胞(血管内皮細胞)が担う機能のことです。血管の硬さ・やわらかさの調整、血管壁への炎症細胞の接着、血管透過性、凝固・線溶系の調節といった機能を発揮します。(サウナがこれらの機能改善に効果的という論文はRepeated Sauna Treatment Improves Vascular Endothelial and Cardiac Function in Patients With Chronic Heart Failure. J Am Coll Cardiol. Takashi Kihara, et al. 2002)

 

このようなサウナの長期的な研究例は少なく大変貴重なものです。

この研究の結果より、週4~7回サウナを利用している人の中にも発症者は確認されていますので、サウナを絶対視することはもちろんできません。

しかしながら、少なくとも有意差のある結果を得られているので、定期的にサウナを利用すれば、認知症・アルツハイマー症に対して多少なりとも効果はあると思えますね。

論文:Sauna bathing is inversely associated with dementia and Alzheimer's disease in middle-aged Finnish men. Age and Ageing. Tanjaniina Laukkanen, et al. 2017.

 

サウナで病気の予防(脳卒中、呼吸器疾患、うつ病、スキンケア)

サウナは様々な病気・疾患に対して予防効果を発揮します。

まず、脳卒中ですが

サウナにより脳卒中のリスクが低減する

 

これは、これまでにご紹介してきた結果からも容易に想像できることと思います。

研究内容にフォーカス

研究:

This is a self-archived version of an original article. This version may differ from the original in pagination and typographic details. 2018.

対象:

東フィンランドの1,628人(女性840人、男性788人)

11年間男性のみ。その後約4年間女性も参入。

方法:

質問票によるサウナ習慣、飲酒・喫煙歴の調査。体温測定。血液採取(断食後)

血清のトリグリセリドの測定。空腹時の血漿中グルコース量の測定。(グルコースデヒドロゲナーゼ法)

サウナ習慣は、週1回、週2~3回、週4~7回に分けられました。

脳卒中の発症率は8.1(95%CI 6.1〜10.8)、7.4(95%CI 6.1〜9.0))および2.8(95%CI 1.4〜5.7)となり、週にサウナを利用する回数が多いほど発症率が低減しています。

そして、年齢や性別、BMI、喫煙頻度、飲酒量などを考慮した統計的分析の結果によれば、

週1回のサウナ利用者に対し、週4~7回の人は57~62%も発症率が低下することがわかりました。(ハザード比0.43、95%CI 0.17〜1.10)

血圧系の病気の予防に関しては、サウナは心強い友となるようですね。

 

続けて、呼吸器の疾患に対するサウナの効果ですが、

1988年にはLaitinen L.A.らが喘息や慢性気管支炎の患者に対してサウナでの治療が効果的であると示しました(Lungs and ventilation in sauna. 1988.)。

次いで1990年にはErnstらが週2回以上のサウナが風邪に対して効果的だと示し、それ以下の人に比べて風邪をひく確率が50%低減すると報告しています(Regular sauna bathing and the incidence of common colds. 1990. )。

直近では、2017年にKunutsorらが約26年間にわたる追跡研究を行い、サウナと呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患、喘息、肺炎)の発症率について調査しました(Sauna bathing reduces the risk of respiratory diseases: a longterm prospective cohort study. 2017.)。

その結果、サウナ利用が週1回の人に対して週2~3回の人の発症率は27%、週4回以上の人は41%低減することがわかりました

 

まるくん
サウナってすげ~~~

 

なんと、サウナの効果はまだまだあるんです。

日本発のペーパーには、サウナが軽度のうつ病に効果的だ、とちょろっと書かれています(21 世紀における温熱療法の新しい展開. 2004.)。

こいつの信ぴょう性は定かではありませんが、直近の2018年ではLaukkanenらが約25年間にわたり、2,138人の男性に対してサウナと精神病発症に関する調査を行いました(Sauna Bathing and Risk of Psychotic Disorders: A Prospective Cohort Study. 2018.)。

その結果、サウナ利用が週1回の人に対して、週2~3回の人の精神疾患発症率が20%、週4~7回の人は77%低下することがわかりました。

 

「風呂は命の洗濯よ」と、どこかの誰かが言ってましたが、まさにその通りですね。

さらには、サウナとスキンケアの関係性についても少し述べられており、

「表皮バリア機能の安定性、角質層の水分補給の増加、水分と皮膚pHの両方の迅速な回復によって証明されるように、皮膚の生理機能に対するサウナの保護効果が示唆されています。」(Cardiovascular and Other Health Benefits of Sauna Bathing: A Review of the Evidence. 2018.)

とのことです。本当に良いことしかありません。サウナってすごい…

 

サウナと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、クラスターのリスクについて

結論から言うと、サウナ内だからコロナウイルスの感染が防げるといった内容の研究結果は出ておりません。いまだにサウナとコロナウイルスの感染リスクについての研究は実を結んでおりません。そのため、感染リスクは0ではないと肝に銘じて相応の予防策を取る必要があります。

幸いにも銭湯・サウナ利用者でクラスター発生という事例はございません。(併設の劇場で発生例あり)

可能性として、銭湯やサウナといった高温多湿環境がコロナウイルスの脅威を退けていることが考えられますが、科学的根拠がない以上、なんとも判断できない状況におります。

 

新型コロナウイルスが発生した当初は、コロナウイルスがエンベロープウイルスであるという特徴から、高温多湿環境では死滅する、感染力が落ちるといわれてきました。しかしいざ蓋を開けてみたら、赤道直下のまさに高温多湿の地域でも感染拡大が観測され、困惑と驚愕が広がる一方で、具体的な予防策も発見できていないままです。ワクチンの効果に期待するしかない状況に立たされています。

さて、そんな中、サウナの環境について目を向けてみると、日本のサウナは「乾式サウナ」に分類され、温度が80~95℃程度、湿度は5%程度に保たれているかと思います。

一方で、コロナが属するエンベロープウイルスは、80℃10分以上の加熱により死滅することは科学的に明らかにされておきます。

数値だけ見ると、サウナはコロナに効果ありなのではないか、と思われる方もいるでしょうが、温度の条件は満たせていても、10分間そのまま人から人へ移らない保証はありません。比較的狭い空間であるサウナを利用している以上、呼吸量も多くなっていることもふまえて感染のリスクは理論的に避けられません。クラスター発生の可能性も考えられます。

以上のことを頭に入れて、サウナ内、浴場内での会話は極力控えるべきでしょう。間違っても、熱いところじゃコロナ死ぬらしいから多分平気でしょ、などという曖昧な考えで入浴するのはやめましょう。

節度を持って銭湯経営を支えていきましょうね。

 

まとめ

サウナによって以下の効果が見込めます。

・高血圧の改善、心血管疾患のリスク低減

・認知症・アルツハイマー病のリスク低減

・ストレス解消

・抗酸化作用の強化

・免疫機能の向上

・病気の予防(脳卒中、呼吸器疾患など)

 

サウナ活をされている人はそのまま継続しましょう。サウナには健康しかありません。

サウナによって身体も芯から温まる、夜もぐっすり、元気いっぱい!

サウナに興味を持ってなかった人はこれを気にサウナデビューしてみませんか。水風呂は怖いですが、慣れたらクセになる気持ちよさです。

正しい知識と用法で、サウナをお楽しみください。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

  • この記事を書いた人

つぼっち

「よりみちぐるめ。」の中の人。基本的に好奇心旺盛で様々なものに手を出す。自分がいいと思ったものはShareしたいタイプの人間です。アニメ、漫画、音楽、映画、グルメ、旅行etc..面白いと思った物事を当ブログで紹介させていただきます。広く深くを目指して趣味道邁進中。

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